キミのとなり。第2部 87話のおさらい
キミのとなり。第2部 88話のネタバレとあらすじ
「誰から?会えない間に新しい彼氏でも出来ちゃったかな」
「……違いますよ、ただの男友達です」
その頃、良子と健一郎は昼食を食べにホテルに来ていた。
「なんか感慨深いよねぇ。私たちが昼間っからこんなホテルでランチなんて…」
「はは、色んなところで感慨深くなるなぁ」
「だって昔はファミレスばっかだったし」
「そりゃ高校生だったんで」
2人は楽しそうに話しながらエレベーターに乗り込んだ。
「何階だっけ」
「13階だよ。そういえばここ昔友達の結婚式で来たなぁ」
「へぇ」
「披露宴会場もティファニーカラーで可愛くて、料理もすごく美味しかった記憶ある」
その時のことを思い出しながら語るその表情は結婚式に憧れる乙女そのもの。
健一郎はそんな良子を見てにっこりと笑った。
「へぇ、じゃあ俺らもここにする?」
「え⁈」
顔を真っ赤に染めて驚く良子。
その反応に健一郎は両手で顔を覆ってしくしくと泣く。
「え!って何だよ〜、良子俺のこと遊びだったの。俺は真剣なのに、健ちゃん傷ついちゃう」
「うざいうざい」
「はは、冗談じゃん」
「え、冗談なんだ。ちょっと嬉しかったのにな…」
からかいモードに戻った健一郎に対して良子はしんみりとした表情でそう返した。
慌てる健一郎。
「え⁈ちょっと待て待て、冗談っていうのはこのノリのことで結婚は本気だよ。俺冗談で結婚とか言わないから」
「はは、わかってるよ。冗談じゃん。あ、着いたよ」
からかい返し成功。
「おまえ〜」
「健一郎だっていつも冗談言うじゃん」
「ったく〜。受付してくるから待ってなさい」
「はーい」
健一郎が受付をしている間に良子は辺りを見回す。
さすがホテル、綺麗だなぁと思っていると前方から男女が喧嘩している声が聞こえてきた。
「私やっぱり帰る!」
「待って」
─え…あれって
視界に飛び込んだのはすみれと連れの男の姿(先生)だった。
「良子ー、行くぞ」
「えっあ、うん」
受付を済ませた健一郎に声を掛けられたが、どうにもすみれたちのことが気になってしまう。
─なんだろう、なんか嫌な予感がする
「健一郎」
「ん?」
「ごめん、ちょっと目にゴミが入ったみたいで。お化粧室で見てくるから先に行ってて」
「大丈夫か?」
「うん」
健一郎は先に昼食会場に案内されるが、化粧室へ向かう良子の後ろ姿を無言で見つめた。
良子はすみれたちが向かったと思われる方へ足を運ぶ。
2人の姿を見つけた良子はサッと壁に隠れた。
「すみれ…とりあえず席に戻らないかい?」
「……」
「君…ここのケーキ好きだっただろ」
「ここのケーキは好きだけど、やっぱり先生となんて食べたくない」
「じゃあ何で今日来てくれたの」
「……わかんない…っ。」
すみれは怒ったような、自分でも動揺しているような表情だった。
「先生こそ、今日奥さんは?」
「あぁ…彼女は今海外出張でいないから」
盗み聞きしてる良子はすみれが以前言っていたことを思い出した。
─奥さん…?てことは前に私に言った不倫してたっていうのは嘘ではなかったんだ…
すみれの不倫相手の先生は、ソファーに座るすみれの前にひざまづき話し始める。
「この前、彼女が君の働いてたお店で暴れたことをお詫びにしに行ったんだ。君にも謝りたかったし」
「……あれは」
すみれは当時のことを思い出し、組んだ両手に力が入る。
「……。それでお店に謝罪しに行ったら君は辞めさせられたって聞いてね」
先生はすみれの手に自分の手を重ね、頭を下げた。
「辛い思いさせてごめん」
「あれは私が…先生に電話なんてしたせいだから」
「電話、嬉しかったよ」
「…っ」
すみれは先生の言葉に感情的になった。
「嬉しかったなんて簡単に言わないでっ。私は先生に電話するのがどれだけ勇気がいったか…!」
「ごめん…でももうすみれは俺のこと嫌いになってると思ってたから。着信を見て嬉しかったんだ。つい顔が緩んでしまって、それに気づいた彼女に携帯見られてバレてしまったんだ。俺のせいだね」
すみれの手からそっと手を離しながらごめん、と言い掛けたところですみれは先生の手の指先を離さないようにぎゅっと握る。
「すみれ…?」
「先生はずるい。ごめんとか、そんな簡単な言葉で謝れば済むと思ってる。こんな酷い人嫌なのに…嫌いになれたら楽なのに…っ。呼ばれたら会いたくなる自分が嫌になる」
「すみれ…」
「先生、私さっき嘘ついたの。さっきの電話、今付き合ってる人からだったの」
「……」
「私と似てるの。彼も年上の彼女に捨てられたばっかりで…その人のこと忘れたいって言ったの。だから私から付き合おうって言った」
2人のやりとりをそっと見守っていた良子がすみれの言葉に反応する。
─…え、それって春人
先生の手を握ったまますみれは続ける。
「すごくいい子なの。カッコいいし優しいし…お互いに支え合って、いつかお互い想い合えたらって…。このこなら先生より好きになれるって思った。なのに…っ」
すみれは涙を流しながら先生に本音をぶつけた。
「先生が私の前に現れたら、先生のことまだ好きなんだって思い知らされる…っ」
感情の見えない目ですみれを見つめる先生。
「何で…今になって…」
「すみれ」
先生はすみれの頬に手を添え、そっとキスをした。
「先生…」
突然のことで驚いたようだが、すみれはそのまま先生の好意を受け入れた。
To be continued…
キミのとなり。第2部 88話の感想
すみれ戻るのかい?そっちに。
好きにしたらいいけど春人のことはちゃんと解放してあげなきゃだめだよ。
春人ドロ沼だなぁ。
良子と健一郎はからかい合えてほんわかでとても良い関係だよね。
なのにこれで良子がこの件に首突っ込んだらまた複雑になってしまうぞ。
うーん、、、
春人早くもっと別のいい子見つけてよ〜
今ならまだ傷浅いよ。(良子のことを含めると深いけど!)
もう春人は女性不信になってしまうんじゃないか。心配である。。。
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