キミのとなり。第2部 90話のおさらい
キミのとなり。第2部 91話のネタバレとあらすじ
「う〜〜ん」
なんか…戻るに戻りづらい…
壁から2人の様子を覗いている良子。
電話を終えて健一郎の元に戻ろうとしたところ、香奈実が健一郎に告白しているのを聞いてしまったのだった。
─いきなり告白が聴こえてきたからとっさに隠れてしまったけど…
逆に出るタイミングを失ってしまったかも…
はぁーとため息をつきどうしようか考えている良子であったが、フツフツとくるものもあるようだ。
─そもそもどういうつもりで告白してるわけ?
私のこと彼女ってさっき紹介されてたよね?
大体いつまで話してるのよ〜!
会話が終わりそうのない2人の様子にイライラモヤモヤ。
─健一郎ちゃんと振ってるよね?
だって私すぐ側にいるんだよ?
だとしたらあの子図太くない…⁈
もーいつまで話して…
良子からは香奈実の顔が見ている。
彼女の顔を見ながらモヤモヤしていると、香奈実が突然笑顔になったのだった。
─…笑ってる
良子はまた壁に身を隠し、不安に襲われた。
─なんで?
だって健一郎からいい答えが貰えるはずないのに…
なのになんで笑えるの…?
『結婚の話もしてたかな』
と、健一郎が言っていたことを思い出す。
─もしかして、あの人のことじゃないよね…
良子は深いため息をついて、へなへなとしゃがみ込みうずくまった。
『他の男を気にかけるのが嫌なんだって、毎回言わないと分からない?』
─何よ…私にはあんなこと言っておいて
「健一郎だって分かってないじゃん…」
一人ぼそっと呟いた。
─なんて…健一郎は私が聞いてるの知らないもんね…
でも告白されたなら返事して解散するのが…
うずくまったま、うーん…と悩んでいると一人の女性に声を掛けられる。
「あの…大丈夫ですか?具合悪いんですか…?」
2人はお互いに顔を見合わせて「あっ」と声を出す。
良子に声を掛けたのはりんかだった。
「良子さん⁈」
「り…りんかちゃん⁈」
「良子さん、座り込んで気分でも…」
「ううん、えっと単に疲れて。ほら元気」
スッと立ち上がってみせる。
そして次に現れたのが相田だった。
「りんかー、待たせてごめんな。レジめっちゃ並んでてさー…ってあれ?春人の彼女さんやん」
相田は一人テンションが上がる。
「お〜っなにこの偶然めっちゃすごない?そや、せっかくやし春人呼んでWデートしましょうよ」
「えっ、それは」
「ダメ!」
りんかが咄嗟に声を上げた。
「え?なんで?」
「それは…ダメなの」
「だから何であかんの?」
「えっと…」
りんかは答えに困り良子をちらっと見る。
良子は、りんかが自分たちが別れたことを知っているのかと察した。
「…ごめん。春人とは別れたからWデートは…出来ないかな」
「え…えええええ⁈なななななんで⁈あんなにお騒がせしといて別れるとかアリなんですか⁈」
「相田くん!失礼だよ!!」
「ちょっと2人とも声大きい!」
「だって」
「ちゃんt話すから、ほらとりあえずカフェ入ろう!もちろん私の奢り!」
「奢り⁈♡入ります!」
「相田くん…」
そして3人でカフェに向かうが、良子は健一郎たちの様子をもう一度見てみる。
2人は依然会話を続けていた。
─何よ…もう
良子は健一郎に背を向けた。
『健一郎LIMEでごめん
話しこんでたみたいだったから声かけられなかったんだけど、
ちょっと用事ができちゃったから今日は先に帰るね(^^)
また連絡する!』
カフェに入ってから健一郎にメールを送った。
─あー…我ながら大人げない行動を取ってしまった……
既読ついてるしもう今更なんだけど…
一人自己嫌悪に陥っていると、既にパフェを食べている相田が話を切り出した。
「で姉さん、別れたってほんまですか?」
「う…うん」
「いつ頃…」
「えっと、1ヶ月くらい経つかな…。春人から聞いてないの?」
バッと身を乗り出し「聞いてません!」と相田。
「聞いてます」と冷静にりんか。
「え⁈りんか何で」
「今日聞いたばかりだよ。ほらさっき春人と別れる時に後で話すって言ってたでしょ」
「え?」
りんかの言葉に良子が反応する。
「春人今この辺にいるの⁈」
─もし春人がこの辺にいたら、すみれさんたちと遭遇しちゃうかも…
2人が付き合ってるって決まったわけじゃないけど…でも
良子の反応に驚く2人。
「春人とはお昼頃に別れたんで、今はこの辺にはいないと思いますよ」
「なんだ…そっか、良かった…」
その反応に勘違いしたのか、りんかが疑問をぶつける。
「良子さん、春人と別れたのに春人に会いたいんですか…?」
「え…」
「春人のこと振ったのって良子さんですよね」
「え…う、うん」
りんかは俯き、思いをそのまま吐き出した。
「何がだめなんですか?春人は確かに年下だけど、それ分かってて付き合ったんですよね?春人すごく傷ついてました。事あるごとに年齢差痛感したって…。でもそういうのって春人が頑張るだけじゃだめなんじゃないんですか?世の中には年の差なんて関係なくうまくいってる人もたくさんいるのに…良子さんはちゃんと春人のこと理解しようとしてましたか?」
りんかの言葉に少し動揺する良子。
「それとも、良子さんについた『嘘』がそんなに許せないことだったんですか?」
「……春人そこまで話したんだ」
「嘘の内容までは聞いてません」
「そうだね…」
良子は静かに思いを話す。
「確かに春人のついた『嘘』には傷ついた…。でもそれも終わった今となっては、私を傷つけないための優しい嘘だったのかなって思うよ。りんかちゃんの言う通り…私が春人に歩みよってあげられてない部分たくさんあったと思う。きっとたくさん傷つけたと思う、春とのこと…」
「…」
「春とのことは嫌いになったわけじゃないよ。すごく想ってくれてうれしかった。でも春人に合わせる自分も…背伸びさせてることも、私にはしんどかった。そんな時に春人の『嘘』が重なって、ダメになっちゃったの」
「タイミングってやつっすね…」
「…そうだね」
「じゃあ春人今結構傷心中なんや。そんなん知ってたら今日帰さへんかったのに…」
自分の言葉に相田はハッとした。
「あっ別に姉さんのこと責めてるわけじゃないんで!あいつ姉さんのこと大好きやったから引きずってるやろうし、友達として慰めを…」
「う、うん大丈夫。分かってるよ」
そしてりんかがサラッと言った。
「春人恋人いるよ」
「え」
「え⁈まじで?誰々?俺の知ってる人⁈」
「うん、この前ファミレスの前で会ったロングの綺麗な人」
「え⁈あぁ、春人と同じバイト先のすみれさん?やったけ」
やっぱり…と確信した良子は黙り込んだ。
「良子さん?」
「あっごめん」
「……もしかして姉さん、未練あるとか」
「え…そ、そんなんじゃ」
「そんなんじゃねーよ」
良子が言いかけたところで話に割り込んできたのは健一郎。
「せ、先生…」
「2人とも久しぶりだな」
まさかの存在にりんかと相田は声を合わせて驚いたが、良子も驚いたようだった。
─な…なんで…
To Be continued…
キミのとなり。第2部 91話の感想
友達はやっぱり友達の肩持ちたくなるよね。
でもこんな時は両者の言い分をしっかり聞かないとだめだよね。
春人は嘘の内容をりんかに話してないのがちょっとズルいかな…。
良子もりんかに責められても嘘の内容を言わなかったり春人を責めたりしないところ、大人だな〜って思う。
んで健一郎は何しとるんじゃ。
彼女のことを1番に思ってること前提なら他の女性優先にしてもいいのかい?
あれ?それって春人と同じだ……。
でも最後来たね。
春人だったら来なかったかも…?
ちゃんとマンガで読みたい人はcomicoへGO!
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